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原子時計、原子周波数標準 |
高精度発振器の歴史 |
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1880 |
Pierre and Jacques Curie(仏) |
圧電効果(ピエゾ効果)を発見。1881年Gabriel Lippmann(仏)が数学的に立証 |
1917 |
P.Langevin(仏) |
圧電効果を初めて応用した潜水艦探知用ソナーを開発 |
1921 |
W.G.Cady(米) |
水晶を用いた発振回路を初めて開発 |
1924 |
G.W.Pierce(米) |
現代の水晶発振回路の原型となる水晶発振回路を発明し、特許を取得 |
1932 |
古賀逸策(1988.12.5−1982.9.2) |
ATカット水晶振動子(恒温槽を必要としない水晶振動子R1板(AT)、R2板(BT))の発明 |
1945 |
I. I. Rabi |
原子ビーム磁気共鳴による周波数標準を提案 |
1947 |
F. Bitter他 |
ルビジウム原子周波数標準の提案 |
1949 |
H. Lyons(米) |
アンモニア(NH3)分子周波数標準器が完成 |
1952 |
P. Kusch, J. Rabi |
セシウム原子周波数標準器が完成(ラムゼイ型共振方式) |
1955 |
L. Kusch, J. Rabi |
セシウム原子周波数標準器の実用機完成 |
1956 |
L. Essen, J. Parry |
ルビジウムガスセル型原子周波数標準器が完成 |
1960 |
P. Bender |
水素(H)メーザ発振、ルビーレーザパルス発振、He-Neレーザ連続発振 |
1962 |
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半導体レーザの低温パルス発振 |
1964 |
HP社 |
セシウム原子周波数標準器(HP 5060A)を世界で初めて商品販売開始 |
1967 |
第13回CGMP
(国際度量衡総会) |
秒がセシウム原子の共鳴周波数で定義された |
1970 |
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半導体レーザの室温連続発振 |
1972 |
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光励起ルビジウムビーム型原子周波数標準の提案 |
1975 |
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レーザ冷却の提案 |
1976 |
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光ラムゼイ共振法の提案 |
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水素メーザ |
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光励起型セシウム原子周波数標準 |
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原子泉型セシウム原子周波数標準 |
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カルシウムイオン(Ca+)を用いた光周波数標準 |
2001 |
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ストロンチウム(Sr)原子を用いた光格子時計 |
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イッテルビウム光格子時計 |
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メーザ |
Maser |
: |
Microwave Amplification by Stimulated Emission of Radiation 誘導放出によるマイクロ波増幅 |
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メーザ増幅器:低雑音のセンチ波増幅器(電波望遠鏡、人工衛星、ロケット、高感度レーダー) |
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レーザ |
Laser |
: |
Light Amplification by Stimulated Emission of Radiatin 誘導放出による光増幅 |
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いずれも、電子、原子、分子の固有振動周波数を持つ電磁波を発生する装置 |
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原子時計の比較 |
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ルビジウム
(Rubidium) |
セシウム・ビーム型
(Cesium) |
水素メーザ
(Hydrogen Maser) |
方式 |
受動型(吸収型)
ガスセル型 |
受動型(吸収型)
ビーム型 |
能動型(メーザ型)
ビーム型 |
状態選別 |
光ポンピング(励起) |
磁場による偏向 |
磁場による偏向 |
スペクトル線を細くする方法 |
緩衝気体 |
ラムゼイ型共振器 |
水素蓄積球 |
遷移周波数
(共振周波数) |
6,834,682,608Hz
6,834,682,612.8Hz |
9,192,631,770Hz |
1,420,405,751Hz |
共鳴検出法 |
光吸収量変化 |
原子数変化 |
メーザ発振 |
スペクトルのQ値 |
1X108 〜 1X1010 |
8X107 (空洞長1mの時) |
1X109 〜 3X109 |
短期安定度 |
1X10-14 (τ=10-1/2) |
1X10-11 (τ=10-1/2) |
1X10-15 (τ=10-1/2) |
標準器用途 |
二次標準 |
一次、二次標準 |
一次、二次標準 |
有効寿命品 |
ルビジウムランプ
(15年以上) |
セシウムチューブ (3年〜5年)
セシウム枯渇または原子検出器の劣化のため
数年毎のセシウム・ビーム・チューブの交換が必要 |
水素の消耗
(5年程度毎の補充) |
ウォームアップに要する時間 |
<5分 to 1X10-10 |
<30分 to 5X10-12 |
<24時間 to 1X10-12 |
特徴 |
・小型、低価価格
・共振スペクトルが狭いため
短期安定度に優れる |
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・セシウムより短期安定度に優れる
・セシウムより設置環境条件がきつい
・輸出規制対象装置 |
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受動型: |
マイクロ波の電磁波を照射してどの周波数で吸収されるかを計測する方式 |
能動型: |
原子の誘導放出のエネルギーをメーザ発振として取り出す方式 |
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セシウム原子時計の種類 |
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・熱ビーム磁気選別型 |
セシウムビーム型原子時計 |
磁力で状態を選別、無駄が多い |
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・熱ビーム光励起型 |
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レーザで状態を揃え、無駄がない |
10-14〜10-15 |
・冷却原子泉型 |
レーザ冷却 |
原子を冷やしてから測定、不確かさが小さい |
10-15〜10-16 |
参考外部リンク: 次世代時刻周波数標準プロジェクト NICT |
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ルビジウム原子周波数標準 |
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ルビジウム(rubidium)・・・原子番号:37。元素記号は:Rb。アルカリ金属の一つで、典型元素。
比重は 1539、融点は 38.5℃、沸点は 700℃。
銀白色の極めて軟らかい金属で、水と爆発的に反応する。
最外殻電子が1つの水素様原子であり核スピンをもつため、超微細構造がある。
天然には原子量85と87の2種類の同位体(同じ原子番号だが中性子の数(質量)が異なる原子核)が存在する。
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同位体 |
質量 |
中性子数 |
存在比 |
核スピン (I)) |
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85Rb |
85 |
48個 |
72.2 |
5/2 |
安定同位体 |
87Rb |
87 |
50個 |
27.8 |
3/2 |
半減期488億年の放射性同位体.
年代測定に利用されている |
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アルカリ金属元素
周期表1(TA)族の6元素の総称。元素中で最も電気陽性が強く、単体はすべて軟らかい銀白色の金属。
リチウムlithium (Li)、ナトリウムsodium (Na)、カリウムpotassium (K)、
ルビジウムrubidium (Rb)、セシウムcaesium (Cs)、フランシウムfrancium (Fr)
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原理: 「光とマイクロ波の二重共鳴(Double resonance)法」 |
@ 光励起 (Optical pumping) により、87Rbの基底状態5Sの微細構造F=1,2の内のF=1のみを5Pに励起する
A 励起状態5Pからは等確率で基底状態5SのF=1、2に落ちる
B これにより、5SのF=2準位の分布数が増加し、F=1準位が減少していくため、励起光の吸収量が減少する
C 6.83GHzのマイクロ波を照射すると、誘導遷移により、F=2からF=1のエネルギー状態に落ちる
D F=1準位が増加するため励起光の吸収量が増える |
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実機器の構成: |
【光マイクロ波ユニット】 ・・・ 磁気遮蔽し、温度を一定にする為の恒温槽温度制御回路を持つ
@ 光励起 ・・・ 87Rbランプ ・・・ F=1とF=2の両方を励起するする光を出す。無電極放電により点灯
+ 85Rbフィルターセル ・・・ F=2を励起する光を吸収して通さない
A、B 87Rbガスセル ・・・ ガスセル中でルビジウム原子が熱運動により飛び回ることによるドップラー効果によりマイクロ波の共振スペクトル幅は30℃で約9kHzになる。この熱運動速度を押さえるため、ガスセル中に緩衝気体(Ne、Ar、N2、
など)を封入し100〜300Hzにしている
C 空洞共振器 ・・・ 87Rbガスセルに6.83GHzのマイクロ波を照射する
D 光検出器 ・・・ マイクロ波が遷移周波数と一致したとき87Rb共振セルを透過する87Rbランプからの光が最も少なくなる |
【電圧制御水晶発振器:VCXO】
励起用のマイクロ波を低周波信号(下記の製品の場合:111Hz)で位相変調しておくとそれと同じ低周波信号を光検出器で検出できる。
マイクロ波が遷移周波数より低い時は位相が180°反転し、高いときは同位相、一致したときは2倍の周波数成分が最大となる。
この信号を検出し、電圧制御水晶発振器の発信周波数をを制御し、遷移周波数と常に一致させることにより、水晶発振器の発信周波数を安定化している。 |
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共鳴周波数シフトの要因: |
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(1) |
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磁場によるシフト |
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ラムゼイ共鳴のためのC磁場によるシフト |
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(2) |
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緩衝気体によるシフト |
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重い気体は正のシフトを、軽い気体は負のシフトを与える |
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(3) |
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励起光によるシフト |
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フィルタセルの吸収中心周波数と発光中心周波数の不一致
かつ、フィルタセルの封入気体圧力、動作温度による経時変化 |
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セシウム原子周波数標準 |
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セシウムビーム型原子時計 |
1967年の第13回CGMP(国際度量衡総会)にて、
「秒は、セシウム133の原子の基底状態の二つの超微細準位の間の遷移に対応する放射の周期の91億9263万1770倍の継続時間である」
と定義されている。 セシウム原子時計は、この定義を使って“1秒”を決めている。 |
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セシウム(Cesium)・・・原子番号:55。元素記号は:Cs。アルカリ金属の一つで、典型元素。
比重は 1.9、融点は 28.5℃、沸点は 670℃。
金色を帯びた銀白色の軟らかい金属で、空気中では直ちに酸化する。
水とは爆発的に反応する。このため、保存は石油や不活性ガス(アルゴン等)の中でおこなう。
最外殻電子が1つの水素様原子であり核スピンをもつため、超微細構造がある。
セシウムは原子量112から151の少なくとも39種類の同位体を持つ。
- 133Csは自然界に存在する放射線を出さない唯一の安定同位体。その他の同位体は核分裂によって生成される。
- 134Csは半減期が2年。
- 135Csは半減期が230万年。
- 137Csは半減期が30.17年。(強力なγ(ガンマ)線を放射するため医療用放射線源として使用される)
- その他の同位体の半減期は数日から1秒程度。
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セシウム原子の基底状態の超微細構造から生じる量子効果 |
アルカリ金属原子は、最外殻の電子が1個のみであり、原子のエネルギーはこの最外殻電子1個の状態によって決まるため、複数の最外殻に複数の電子を持つ原子より理論的扱いが容易である。 |
アルカリ金属原子の全エネルギーは電子の軌道角運動量とスピン(電子、陽子、中性子などの素粒子の固有角運動量)で決まる。原子核の殻スピンを持つため、原子核の核スピンと電子スピン(1/2)の相互作用により、基底準位に超微細構造と呼ばれる分裂が生じる。 |
この二つの超微細構造準位の間の遷移に対応する放射の周期がCs場合 9 192 631 770Hz固有でかつ直接計測可能な周波数領域にあることで、時間・周波数の基準とされている。 |
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133Csの基底状態 (6S 軌道) の超微細構造準位間の遷移周波数
< 9 192 631 770 Hz >
を計測して高精度に時間と周波数を作り出している。
133Csの原子核のスピン: |
I=7/2 |
電子のスピン核運動量: |
S=1/2 |
133Cs原子のスピン: |
F = 7/2+1/2 = 4, 3 |
主量子数: |
6 |
基底状態6Sの超微細構造: |
F=4、F=3 |
「6S1/2」の意味:
「6」主量子数(電子殻数(電子軌道数))、
「S」電子の軌道角運動量Lが0であることを示す、
電子のスピン核運動量:S=1/2
「1/2」は電子の全角運動量J(J=L+S) |
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(F=4、mF=0)から(F=3、mF=0)への遷移周波数が標準周波数として使われる。
この周波数 f は上図のように磁界が加わることによって変化し、
磁界 H0 中では、 f=fcs+0.06746H02 Hz (H0:A/m) と表される。
ここで、fcs = 9 192 631 770 Hz
日本付近での地磁気の強さは水平線分が0.3G(ガウス)(30000nT(ナノテスラ))
磁界の強さ H は H =B/μ0 = 300000x10-9/(4πx10-7) ≒ 24 A/m
この磁界中では標準周波数より約40Hzのずれが生じてしまう。
このためセシウムビームチューブでは厳重な磁気シールドを施し外部磁界を遮蔽している。
だだし、mF=0のエネルギー順位の遷移のみを取り出す必要から一様な弱い磁界(C-Field)を加えている。
これにより共鳴周波数は標準の周波数より若干ずれる
<HP社のセシウムビームチューブの場合、C-Fieldは60〜80mGで共鳴周波数は9,192,631,772.5Hzとされている。> |
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セシウムビーム型原子時計の動作原理 ・・・ 商用製品例:HP5061B、各種周波数標準装置の安定度比較表 |
@セシウムオーブンでセシウムを摂氏80度程度に加熱してCs原子ビームをつくり出す。
AA偏向磁石で磁場をかけてCs原子の進行方向を曲げてF=3とF=4のエネルギー準位のうちの片方のエネルギー準位の原子のみの原子ビームを作る。
Bこの原子ビームに、2個の空洞共振器で遷移周波数と同じマイクロ波を照射しエネルギー準位の入れ替え(遷移)を起こさせる。
これはラムゼー共鳴(共振) (Ramsey Resonance)と呼ばれ、原子ビームと垂直な方向に磁場(C-Field)を加えている。
【ラムゼー共鳴ではこの2回の照射間隔(時間)が長いほど鋭い共振スペクトルが得られる(より正確になる)】
CB偏向磁石でエネルギー準位の遷移したCs原子のみを質量分析計に入れる。
D質量分析計では、約1,000℃に加熱したフィラメントから放出される熱電子を入ってきたCs原子に当てCsの正イオンを生成する。
E生成されたCsイオンを高電圧をかけて光電子倍増管に集めて増感し検出し、ビーム電流として出力する。
Fこのビーム電流が最大となるように外部のサーボ回路でマイクロ波の周波数を微調整する。 |
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共鳴周波数シフトの要因: |
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(1) |
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磁場によるシフト |
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ラムゼー共鳴のためのC磁場によるシフト |
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(2) |
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2次のドップラー効果 |
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ラムゼー共鳴のために原子ビームと垂直方向に電磁波を加えており、これにより特殊相対性理論の2次のドップラー効果の影響がでる |
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原子が電場や磁場中におかれると、ゼーマン効果やシュタルク効果と呼ばれる現象により、吸収・放出する周波数は変化する。 |
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(3) |
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原子の速度分布 |
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(4) |
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空洞共振器の非対称性 |
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2つの空洞共振器の位相不一致。 |
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(5) |
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周波数制御回路 |
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周波数オフセット。高調波歪み。 |
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(6) |
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励振用マイクロ波 |
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スペクトル純度 |
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(7) |
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黒体輻射シフト |
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真空槽からの黒体輻射による影響 |
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(8) |
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重力シフト |
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設置場所の標高による周波数シフト(重力赤方偏移) |
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光励起型セシウム原子周波数標準 |
励起と検出に磁場に換えてレーザー光が用いられる(励起、検出効率の向上):
・セシウムビーム型のA偏向磁石の代わりにレーザー光を用いることによりF=4からF=3状態へ100%の確率で遷移させる
・共振器内でのマイクロ波との相互作用によるF=3からF=4への遷移(ラムぜー共鳴)の検出も、B磁場の代わりにレーザー光を用いて行う |
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原子泉型セシウム原子周波数標準 (Atmic Fountain Clock)
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レーザー冷却技術により原子の速度と速度分布を小さくすることにより共鳴信号のスペクトル(Q)を狭くしている |
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@
A
B
C |
Cs原子のレーザー冷却(原子の速度を数cm/sとする)
レーザーによる打ち上げ(ラムぜー共鳴の2回のマイクロ波照射の時間間隔を長くする)
一様磁場中でのマイクロ波共鳴
検出用レーザーによる共鳴検出 |
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電子ビームの平均速度 |
速度広がりの半値幅 |
マイクロ波照射の時間間隔
(ドリフト時間) |
光励起型セシウム原子周波数標準 |
260m/s |
120m/s |
7m秒(共振器間隔:1.5m) |
原子泉型セシウム原子周波数標準 |
1m/s |
数cm/s以下 |
0.5秒(原子打ち上げ高さ:30-40cm) |
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主な共鳴周波数シフトの要因: |
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(1) |
2次のドップラー効果 |
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ラムゼイ共鳴のために原子ビームと垂直方向に電磁波を加えており、これにより特殊相対性理論の2次のドップラー効果の影響がでる |
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原子が電場や磁場中におかれると、ゼーマン効果やシュタルク効果と呼ばれる現象により、吸収・放出する周波数は変化する。 |
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(2) |
黒体輻射シフト |
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真空槽からの黒体輻射による影響 |
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(3) |
重力シフト |
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設置場所の標高による周波数シフト(重力赤方偏移) |
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水素メーザー発振器 |
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水素メーザー発振器 |
水素原子を増幅器として利用した発振器。1〜2日程度の短期間では、セシウム周波数標準器を上回る周波数安定度を示すので、セシウム周波数標準器の安定度や様々な特性を評価する際の参照用発振器として不可欠の装置である。長期的な周波数の変動がセシウム原子時計に比べて大きいので、時計として長期連続運用する場合の安定度、および周波数の不確かさはセシウム原子時計より劣る。
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これからの原子時計 |
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秒の二次表現 ・・・ (Secondary representations of the second (NPL, UK))
国際度量衡委員会において、現在の秒の定義であるセシウム原子時計に対して、今後、その性能を上回る可能性を有する原子時計の候補のリスト。
2006年10月、光による原子時計としては、中性原子を用いたストロンチウム光格子時計と、イオン時計3種類(Hg+、Yb+、Sr+)の計4種類がリストに載った。2009年6月にはイッテルビウム光格子時計も加わった。 |
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カルシウムイオン(Ca+)を用いた光周波数標準 |
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ストロンチウム(Sr)光格子時計 ・・・ 東京大学香取研究室 、光格子時計の高精度化に関する研究 |
87Sr(ストロンチウム)原子を用いた光格子時計
2001年に香取秀俊(現:東京大学大学院工学系研究科、教授)によって提案された独自の手法
およそ100万個の原子をレーザー光によって空間に巧みに捕捉することで、1秒の精度を現在の定義であるセシウム原子時計の15桁から18桁台(300億年に1秒以下の誤差)にまで向上させることが可能とされる。
2006年9月、国際度量衡委員会の諮問委員会(第17回時間・波数諮問委員会(CCTF))で、秒の二次表現 となった。 |
イッテルビウム(Yb)光格子時計 ・・・ イッテルビウム光格子時計の開発に成功 2009年、産総研 |
171Yb(イッテルビウム)原子を用いた光格子時計
2009年6月、第18回時間・波数諮問委員会(CCTF)において時間標準候補の1つとして追加採択された。 |
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