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関連する技術情報メモ:  時刻・周波数標準について
電波航法システムの比較
LORAN-C 2011.1.29
・LFバンドを使用した船舶用無線航行システム (LORAN : LOng RAnge Navigation)
・ロランCはチェーン(chain)と呼ばれる複数の送信局を1つのグループとしたシステムで構成される
・各チェーンは1つの主局と2から5局の従局からなる
・米国ではU.S.Department of Transportation(DOT)が、日本では海上保安庁 交通部が管理・運用を担当
・伊豆諸島の新島(主局)、沖縄の慶佐次(W従局)、南海の孤島南鳥島(X従局)および北海道の十勝太(Y従局)の4局
・カバー範囲は地上波が十分強い地上波送信局から1500km程度以内
・電波伝搬の影響から短期安定度は良くないが、24時間平均を取る等の方法によれば長期安定度は良い
lolanc1.jpg (32269 バイト)
周波数 空中線電力 都道府県 経度 経度   コーディングディレー/
局間遅延時間μs
100 kHz 1500kW 沖縄県Gesashi
(Japan)慶佐次
128E09 26N36 従局(W) 11000/4580.86
1500kW 北海道Tokatibuto
(Japan)十勝太
143E43 42N44 従局(Y) 50000/3349.53
1600kW 東京都Niijima
(Japan)新島
139E16 34N23 主局(M)    
1800kW 東京都Minamitorishima
(Japan)南鳥島
(2009.12.1 廃局)
153E59 24N16 従局(X) 30000/6051.53
150kW Pohang
(ROK)韓国ポーハン
E129o20'27.440" N36o11'05.450"
従局(Z) 70000/3085.64
 ・韓国チェーン    Korean Chain   GRI:9930
 ・ロシアチェーン   Russia Chain    GRI:7950  (調整用電波発射中)

 ・中国北海チェーン China North Sea Chain GRI:7430
 ・中国東海チェーン China East Sea  Chain GRI:8390
 ・中国南海チェーン China South Sea Chain GRI:6780        「海上保安庁 交通部」HPより



LORAN-Cの信号波形、仕様 2011.1.29
参考資料:   「Spesification of the Transmitted LORAN-C Signal」 United States Coast Guard, 1994
「LOPRAN-C User Handbook」 COMMANDANT
SRS FS700 LORAN-C Frequency Standard での受信信号
ロランCの100kHzキャリアー
信号波形

<新島>
・主局の100kHzキャリアーのパルスは、3周期目と4周期目のゼロクロスポイントが日本標準時に対して常に±200n秒以内に保たれて送信されている
主局のパルス列
(9パルス)
2分間分のロランCの北西太平洋チェーンの信号
(主局:新島)
・主局と従局はそのLORAN-Cチェーンに規定されているGRI間隔でパルス列を送信する
・主局は9パルス、従局は8パルスのパルス列を規定間隔をあけて送信する
・各パルス列のパルスの位相は、グループA・B、主局・従局により規定されている
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