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[外形]
  1.ST管   ・・・   1927年以降
最初の数字: ヒーター電圧
0:
1:
2:

3:
n:
冷陰極
0Vを越え1.6V以下
1.6Vを越え2.6V以下
2.6Vを越え3.6V以下
 
  2.GT管とG管  ・・・  1937年以降
 8本の足と中心にガイドキーを持つことが特徴
 原型は1935年に開発されたメタル管
 USタイプのソケット
 G管:ソケットはGT管と同じUSタイプだが、外周器はST管タイプ
 ピン番号は真空管を裏からみて、ガイドキーの左から1,2番と時計回りに数える
  3.MT管  ・・・  1939年以降
 7ピン、9ピン、(10ピンもある)
 小型で電極引き出し線が短いので、800MHz程度まで扱える
 ピン番号:時計回り
  4.SMT管(サブミニチュア管)  ・・・  例:5678
 鉛筆以下の太さ
 超短波(30MHz以上)の発振増幅や、ラジオゾンデ搭載用として開発
 ソケットを使用しない。引き出されているリード線をそのままハンダ付けする
 ピン番号は管側に打たれたドット側から数える
  6.ノーバル9ピン/マグノーバル9ピン管
 直径27〜30mmと37〜40mmの二つのタイプがある
 MT9ピンタイプより直径が大きいので大電力を扱うことができる
      ・ノーバル9ピン
・マグノーバル9ピン: 
ピンの直径1.016mm    
ピンの直径1.27mm  
(米国RCAの開発)
(欧州フィリップスの開発)
 ピンのナンバリングはMT管と同じ
  7.コンパクトロン(CPT管)
 12本の細い足
 複合管のために開発された
 デュオデカ(コンパクトロン用)12ピンソケットを使用
 ピンのナンバリングはMT管と同じ
 8.その他
 リムロック管
 ロクタル管
 キャトキン管

[名称]
1.EIA方式(RMA名)
    EIA:米国電子機器工業会 Electronic Industries Association
            米国以外の企業でも申請でき、国際的に使われている
    RMA:Radio Manufacturers Association  EIAの前身
            名称の付け方は継承されている
    命名方は2種類:
            数字とアルファベットを総計2ないし6個使用する
            4桁の数字だけで示す
(1) 数字とアルファベットの組み合わせで表記  ・・・  例:6S4A,6BX7
    ・最初の数字はヒーターまたはフィラメント電圧を示す
      
最初の数字: ヒーター電圧
0:
1:
2:
3:
n:
冷陰極
0Vを越え1.6V以下
1.6Vを越え2.6V以下
2.6Vを越え3.6V以下
 
    ・次の1桁または2桁のアルファベットは区別のためで固有の意味はない
    ・最後の数字は引き出されている電極数を示す
      但し、ヒーターやフィラメントは1つ、また一つの電極に接続されているものは一つと勘定する
(2) 2桁または4桁の数字で表記  ・・・  例:42、65、5687、6384
      工業・軍事用途向けの堅牢管や通信・計算機向けの超寿命管などに使われる
(3) サフィックス
      改良型を示す       6V6GTA
      堅牢性を示す。 W    6L6WGB
2.JIS方式(日本標準方式)  ・・・  例:6R−A8、6M−H1
     日本以外での一般性無し。 表記の2番目と3番目の間に−が入る
 最初の数字
ヒーター電圧。基本的にEIAと同じ
 2番目に書かれるアルファベット
C:
D:
E:
G:
H:
L:
M:
R:
T:
W:
X:
Y:
Z:
B:
12ピン管
丸形サブミニチュア管
丸胴平胴平型ベースのサブミニチュア管
GT管(USベース8ピン)
マグノーバル管、ノーバ管
ロックイン管
MT7ピン
MT9ピン
大型7ピン管
ST7ピン管
ST4ピン管
ST5ピン管
ST6ピン管
上記以外のもの
 3番目に書かれるアルファベット
A:
B:
D:
E:
K:
P:
R:
L:
H:
V:
電力増幅用3極管
電力増幅用ビーム管
検波用2極管
マジック・アイ
整流用2極管
電力増幅用5極管
高周波増幅用5極管
低増幅率3極管(増幅率30未満)
高増幅率3極管(増幅率30以上)
バリミュー4,5極管
 4番目の数字
     登録順。またはEIA方式に準ずる
     なお、整流管では偶数は双2極管、奇数は単2極管を示す
3.欧州名
最初のアルファベット ・・・ ヒーター電圧または電流を示す
    
D:
E:
A:
G:
H:

P:
U:
X:
1.4V(電池用)
6.3V
4V
5V
If=0.15A

If=0.3A
If=0.1A
If=0.6A
2番目のアルファベット ・・・ 真空管の用途を示す
    
C:
D:
E:
F:
H:
L:
Z:
Y:
電圧増幅用3極管
電力増幅用3極管
4極管(電力増幅用を除く)
5極管(電力増幅用を除く)
6極または7局管
電力増幅用4極または5極管
高真空整流用双2極管
高真空半波整流用単2極管(ダンパー管が多い)
3番目以降の2〜3桁の数字 ・・・ 真空管の外形分類、ベースサイズを示す
    
0〜19番:
20番台:
30番台:
40番台:
50番台:
60〜79番:
80番台:
90番台:

B8Gロクタル管
オクタルベース(GT管)
B8Aリムロック管
B9Gロクタル管
サブ・ミニチュア管
MT9ピンミニチュア管
MT7ピンミニチュア管
例:EL42・・・ヒーター電圧6.3V、電力増幅用4極管または5極管、ベースはリムロックタイプ
4.その他
   ロシアの方法やスベトラーナなど個々の企業で命名している
   ウエスタン・エレクトリック・・・300Bや349Aなど他方式と互換性がない

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